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人間独特のクソみたいな類推

エクスリブリス 日記

 民のいない神を読み終わった。


 とある山をめぐって、キリスト教とか先住民とか移民とかニューエイジとかインターネットとか人工知能とか、そういうモチーフのいざこざが時代と時系列を前後して語られる。


 モチーフは雑多なようでいて全部が同じ仕組みのヴァリアントのように思わされる。思わせるように仕組んでいる。表面的な意匠をかえて同じ問題を永遠に蒸し返しているみたいに。


 でも、移民問題キリスト教の宣教とニューエイジ思想と人工知能には同じ側面があるよってこの本を読む前に言われてもとても信じられやしない。実際、あるのかどうかというとそれは微妙なところだ。この本が言っているのはそれらの共通点を論理的に指摘することではなくて、むしろ、ちょっとした影響で人はそれらに共通点を見つけてしまうくらい蒙昧な存在なんだよって知らしめることのように思える。そしてそれは、この本のテーマや目的としてではなく、効果として伝わってくる。こういうやり方は最高にクールだ。ぼくもこういう本を書けるようになりたい。


 とりあえず三人称の練習からかな。