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次は『シガレット』を読みはじめた

 エクスリブリスにはハズレがないと思っている。それはかつてぼくにボラーニョを教えてくれた選集であると同時に、読んだ本が必ずや期待に応えてくれているからだ。また、タイトルやあらすじでかなり惹きつけられもする。


 先日のブエノスアイレス食堂にしたっておもしろかった。ぼくはこの日記であまりポジティブな感想を書かなかったが、そもそもつまらない小説なら話題にも出さない。あれはおもしろかったのだ(ついでに言えば家族の愚痴を書くのもそれがおもしろいと思っているからだ。考える必要もないつまらないことなど日記には書かない)。


 小説とは何で、ぼくは何を面白いと思っていて、何かについて考えるべきだ、と促してくれる。ドフトエフスキーやランボーを大真面目に読んだ一世代上の人間が、大真面目に何を書いたのか教えてくれる。それは凄いことだ。


 エクスリブリスがいい感じの装丁をしていなければ、ぼくはボラーニョを手に取ることもなく、センシニを読まず、鼠警察を読むこともなく、スペイン語を勉強することを真剣に検討することもなかったのだ。それならそれでぼくは別の作家を好きになり、それなりに他の本へ熱を上げていたのだろうか? そうかもしれない。でも、そうじゃなかったかもしれない。


 少しでもマシな小説を書けるようになりたい。変な話、小説家になれなくてもいい。いやなりたいけど。でも確信を持っていい小説を書けるようになれたらそれで十分幸せになれると思う。